障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS 思い出の苦さ

<<   作成日時 : 2010/04/03 20:17   >>

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 「あなたにも、あんな頃があったのよ」

 このところ、紙オムツのCMや幼児番組であどけない乳幼児を見るたびに弟君に言っていることに気付く。

 小さい子に接した時も、弟君が同じくらいの頃の可愛かった仕草、かたことのお喋り、あれこれと思い出してしまう。言われた方は、「ふーん」くらいの反応しかしてくれないが。

 まあ、オムツを替える時にああいうことをした、トイレトレーニングでこんな失敗をした、オシリが可愛かった、などに始まる、なんというか「オフクロ・ハラスメント」(勝手に命名)的なエスカレートをすることもあるので、中学生男子にしたらかなりウザいかーちゃんのたわごとにしか聞こえまい。ごめん。

 ある日、ふと気付く。
 可愛い幼児を見て思い出すのは何故かいつも弟君の方。
 Kの同じ頃とは重ならないのだ。

 ある意味愕然とする。
 私は、Kが幼児の頃を可愛いと感じていないのか。

 この疑問を、やはり同じような年齢構成の子を持つ重度障害児母に聞いてみたところ、「私もそうよ」と言われました。

 「可愛くなかったわけじゃないし、あの時は愛らしかったな、っていう記憶も思い出もたくさんある。でも、可愛らしさをしみじみ堪能する気持ちの余裕が持てなかったよね。」
 「こちらの精神状態によっては、憎らしいと思っちゃうこともあったし。」


 そういうことだ。ショックとか焦りとか絶望感とか。可愛いからこそなんとかしたかった。だから、ゆったりと子育てを楽しむなんていう余裕はなかった。
 笑っている。でも目の焦点はどこにあるのかわからない。どうしたらいい。そんな不安が先だった。

 「可愛かったな」、という思い出に、「大変だったな」という意識が蓋をしているというか。とにかく、どうやって乗り切ったのかさえ覚えていないが大嵐に翻弄された、あれはなんだったんだ、という呆然とした記憶として残っているのがKの幼児期なのだ。

 今だって嵐の中にいるようなものだけど、親としても昔よりは舵取りがうまくなってきたような気がします。
 体は大きく成長したけど、それなりに親を意識し、しっかりと私の目を見て、手をとって見せてくれる現在の笑顔は本当に可愛いです。 

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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
私なんかが想像できないことを乗り越えてこられたんだなとただ尊敬するばかりです。
ねこおんな
2010/04/03 21:20
そういえば・・・病院に通った、一生懸命調べた、○○(療育)を必死にやった・・・そんな私と子供の場面はたくさん覚えているのだけど、なんか沢山の事が記憶から抜け落ちているなぁ。私の場合は、写真を見てやっと、あぁ可愛かったなぁと記憶の奥深くから湧き上がってくる・・・そんな感じです。必死だったから仕方ないけれど、もったいないことしたなぁ・・・と思います。でも、嵐の中でもそれなりにやり過ごせる術を覚えた今だから、そんなふうに思えるのでしょうね。
ところん
2010/04/03 22:35
家は、生まれた時は、整った赤ちゃんと言われて、見たところがかわいかったので、救われたのかも知れないです。

生まれてすぐにHPを作って、写真もバンバンのっけていたし・・・

家の場合、小学校に入ってからが大変に感じました。
mi-ママ
URL
2010/04/04 16:24
ねこおんな様
 ありがとうございます。しかし、同じような子を育てていて、私よりさらに辛い環境にあって苦しんでいるお母さん達もたくさんいます。そういう人が身近にいたらぜひ力になってあげてくださいね。
tomoko
2010/04/04 20:45
ところん様
 うちも、遊んだことより療育に駆け回った記憶の方が大きいです。やはり写真を見て、なんだ結構いい表情もしてたんじゃないの、なんて気付いたり。本当、今そう思えることは幸せなんだな、とありがたく感じています。
tomoko
2010/04/04 20:48
mi-ママ様
 お友達との関係づくりが大変ということもあるでしょうね。可愛かったとか大変だったとか、そういうことをすべてひっくるめていい思い出になる日がくるといいな、と思っています。
tomoko
2010/04/04 20:52
確かにそうですね!
私も成人した長男のことは小さい頃はあんなだった、こんなだったと割と鮮明に覚えているのですよ。そしてかわいかったな〜としみじみ思うわけですよ。
で、もうすぐ15歳のsatoの小さい頃ってやはり大変だったな〜という気持ちの方が強いですね。今も変わらずオムツ換えて抱っこして、ごはん食べさせて…
3ケ月児と何も変わらない日々を送り続けているので、小さかった頃の事と比べられないからでしょうかね?もちろんそれなりに成長はしているのですけどね。かわいいけど、大きくなったし抱っこ出来なくなる日が近いと感じるこの頃です。
sato母
2010/04/04 21:04
本当に久しぶりの書き込み失礼します。
私も上の子と下の子について同じように感じます。赤ちゃんの時のことを熱く思い出したり、語ったりするのはほとんど健常児である下の子供について。上の子供は、赤ちゃんの時イコール思い出したくない苦労とかが一緒に思い出されてしまうようになってしまってるのだと思います。子供には秘密ですけど。
とらりん
2010/04/05 06:58
sato母様
 不思議というか、そうなんですよ。まあ、うちもいまだに外では多目的トイレで介助しなくちゃ、とかとても高校生男子の親をやってる自覚は持てないです。それでも、確かに大きくなったな、という感慨はあります。成長とともに、親としては確実になんか悟ったような気もします(笑)。
tomoko
2010/04/05 12:44
とらりん様
 やはりそうですか。うちも、多分理解できないとは思ってもなんとなく長男の方に申し訳ないな、という気持ちです。辛かったりしんどかったりの記憶が大半だけど、それを乗り越えてわかる「愛」もあるよね、ということにしています。それにしても、最近小さい子が本当に可愛くて仕方ないのは子育てそのものの辛さをそろそろ忘れかけているのでしょうか。
tomoko
2010/04/05 12:49
正直、「年々、かわいさが増していく」
という、普通とは逆の道を走っております
小さいときは、目が合わなかったよなぁ、あまり笑わなかったよなぁ。
中2の今、満面の笑みで母に飛びつく(母よろける)大きい赤ちゃんにメロメロです。
笑えますよねぇ
みま
2010/04/07 09:49
みま様
 うちも同じです。どこを見てるのか何を聞いているのか全くわからない状態の頃より、こっちを見て走り寄ってくれる今は本当に可愛く思えます。それだけに、学校を終えた後のことを考えて年相応の行動を・・・とか言われるとなんだか急がせているようでちょっと不憫です。仕方ないのだけれど。
tomoko
2010/04/07 11:57
同感です。
私、一番大変だった2歳〜5歳くらいまでの記憶が、かなり抜け落ちているのを感じます。ほんと、毎日育児を楽しむ余裕なんて全くなく、手探りで療育・・それしか頭になく、可愛いと思う余裕もありませんでした。
いま会話が成り立つようになった息子が妙に可愛くて仕方なく、逆に息子から嫌がられています(^^;)ちょっとさびしい・・
ちえのすけ
2010/04/10 20:17
ちえのすけ様
 そうですよね。大変な時に「育児を楽しみましょう」とか言われても「この子を楽しく育てるなんて無理」としか思えませんでした。楽しくなってきたのは、やはりある程度のコミュニケーションがとれるようになってからです。辛抱すればそこそこ報われるもんだ、と実感しました。まだ遅くない、これからベタベタ可愛がりましょう!
tomoko
2010/04/11 15:05

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