障害児Kとおたく母の疾走日記

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<<   作成日時 : 2007/02/16 12:28   >>

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 「三歳児投げ落とし事件」の報道の時に流れた一般の人の声の中で、気になったもの。

 「知的障害を持つ方のすべてが、仕事をしたいと願っているのでしょうか」

 これは、「仕事が嫌になった」という加害者の言葉を受けての発言です。

 もっとも、山本譲司氏が指摘しているように、これが加害者の真意であったかどうかは不明ですが。  (参考過去記事)

 この意見はさほど大きく取り上げられませんでしたが、なんとなくひっかかりました。でも、そう言われてみると。

  Kは一応養護学校で作業実習をしているが、長時間は続かないしその作業自体の意味とか成果を理解しているようには見えません。また、楽しそうにも見えません。

 また、作業所の単調な仕事を長時間続けるということは重度知的障害者にとっては大きなハードル。職場体験実習などで親や先生が心配するのはここです。

 障害の程度も軽く、仕事というものに対して達成感をもったりできる人、その仕事に対する報酬を受けるということを理解できる人はやりがいを感じられるかもしれないけれど。

 また、そこまで理解はできないけれど、その仕事・作業自体が楽しいという人もいます。

 しかし。「仕事」という概念を把握しているようには見えないKにとっては、むしろ強制された苦行なのかもしれない。

 怠け者、とかいう以前の問題。ぶっちゃけ、彼の障害はそういうレベルなんです。

 「障害の重さに関わらず、働くこと・役に立つことに喜びや意義を感じられるようにするべき。施設の運営にもお金はかかる。余暇活動が中心という活動の施設はいかがなものか」という意見の人もいます。

 その考えだと、逆に「働く事、役に立つことに喜びを見出せない人間にしてはいけない」ということなのか。ニート問題にまで発展しそうだけど、ここではそこまで考えないことにします。全く別の問題だし。

 でも、仕事に喜びを感じることのできる人ならば、たとえ受け取るのがわずかな工賃でも、社会に参加しているという誇りを持ちたいでしようね。

 しかし、よくある内職的な単純作業を外部から受注すれば当然締め切りやノルマが発生します。障害者本人達にそれをこなす能力がなければ、それは親や職員にかかってきてしまう。本人達の充実した活動に繋がるかといえば疑問。

 また、独自の資金源を探り当てるにはそれなりの研究期間や費用が必要。それだって重度の障害者本人達に全て任せて、というわけにはいきません。

  実際、仕事は無理、という人は作業所ではなく、余暇活動等が中心のデイサービスに通っています。でも、自立支援法では、そこも利用できなくなる人があると聞きました。
 
 また、自立支援法下の作業所では運営コスト削減のため、実際の労力にならないような実習生は敬遠されるらしい(そういう人の介護に人手も要るから)。また、実習の日数や回数も減らして欲しい旨の要望があるそうです。

 学校を終える頃までに、「働く喜び」や「やりがい」というものを感じてくれるようになってくれる・・・そういう僅かな可能性に賭けて努力する、しかないのかな。

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「知的障害者と労働」について
「知的障害者と労働」について 知的障害者(児)と一口に言っても多様な人がおられますし、その方々がどう生きて行くのか、生きる中で労働はどう位置づけられるのか、たとえば仕事開始から3分しか仕事ができないなら、その3分間に全力を傾けてもらえればその日のノルマ達成、ウルトラマンの仕事時間は3分間なんだからそれで良いみたいな感じですか。周囲の人の同意さえ取れればいろいろな仕事への参加はありだと思います。  課題になるのはどう周囲の同意をとりつけるかということだと思います。 ...続きを見る
映画・本などの感想ブログ
2007/02/18 00:08

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
う〜ん、難しいですよね〜、就労の難しさは軽度でも同じです、出来ることにばらつきがあるから、「得意なことを生かして」っていうのも難しかったりするし、なまじ理解力があるから「こんな仕事つまらない、自分はもっと出来るはずなのに」って思って理想の自分と現実とのギャップに苦しみ続かなかったりするようです。ヘルパー事業所のかたも(当事者でもある)「重度の人でも仕事の長く続く人は少なくないのよ」と言われていました。難しいことですねえ・・私もいまから頭が痛いです・・・
ちえのすけ
2007/02/19 09:50
ちえのすけ様
 うちは一般就労など望めないので施設・作業所で考えてしまうのですが、経度の方だと能力的には仕事ができたとしても、周囲がその人の障害を理解してくれない場合に大変らしいですね。お金の問題もあるけれど、学校を終えてから本人にとって充実した生活を送らせるにはどうしたらいいのでしょうね。
tomoko
2007/02/19 12:01
特殊学級も養護学校もなんで「生活指導」「作業指導」にばかり時間を使おうとするのか理解できません(汗)。脳科学が発達した現代なのに科学に基づいた教育ができないのか!と腹立たしく思います。息子は6才当時の課題への集中時間は1秒とか瞬間でした。課題をする時間が30分になったのは7才(療育開始から半年)現在は課題が終わるまで継続で途中でトイレ休憩をはさんでもすぐに課題への集中になります。学校の指導の基本は 私とは考え方が違うので「集中」をさせる為の環境を導入するまでもどの学校でも闘いがあります(苦笑)同級生の中3の生徒は1年で当初と比べると驚くくらいの学習の進歩もありました。ただ療育も教育も普通学級の子供と同様に「家庭力に左右される」ので、全ての家庭で同じ考えというわけでは無いと思います。指導の仕方で子供は大きく変わる〜というのが私の実感です。
マドンナ
2007/02/24 00:12
マドンナ様
 集中力さえあれば、いろいろなことができるのに、とは思います。各家庭でも努力はしていますが、なにしろ最重度の子供は高学年になっても意思の疎通が困難で、知能テストはおろか視力・聴力検査まで「測定不能」というケースがほとんどです。まずは平穏な生活を送る、情緒の安定をはかる、ということが最重要課題となります。でも、親としては集中力・知的能力の向上も目指したい。努力の方向・方法をいろいろ試しています。諦めたくはないので、頑張ります。
tomoko
2007/02/24 20:23

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