障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS 障害者自立支援法U・・・何をもって測る

<<   作成日時 : 2006/09/18 20:15   >>

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 前回の続きです。

 注) 以下もまた、地域差と勘違いが含まれる可能性があります。すみません。 

 障害者自立支援法の施行を前にして行われている、18歳以上の障害者の程度認定区分。

 要するに、「〜ができるか否か」の質問項目に親や本人が答え、それをコンピュータにかけて障害の程度を判定し、その重さに応じたサービスを提供する、という介護保険の認定の障害者版のようなものらしいのですが。

 問題は、その質問に普通に素直に答えていくと、知的のみの障害者はかなり軽度に認定されてしまうらしいということ。介護保険の時に、寝たきりの人より認知症の人が軽度と判定されてしまう、と言われたのと同じ状況なわけです

 質問の内容は、身体・知的障害者で同じ。

 「ひとりで食事ができるか」ということひとつとっても、「どのようにできるか」「どのように困難か」は、身体・知的では全く違うし、個人でも違います。
 
 そして、判定された障害の度合いにより、それまで受けていた『その人に本当に必要な』サービスが受けられなくなる可能性があるということ。(認定結果に不服を申し立てることはできるそうです)
 
 また、18歳未満でも16歳をこえた人はそれに準ずる何らかの判定があるらしい。そして、Kのような学齢期の障害者にも、その程度を細かく申告する欄が申請用紙に含まれていました。

 本人の日常の様子、親や家庭の細かな状況。ここの記入の仕方如何で、何かを決定されてしまうのだろうか。

 ヘルパーさんの利用時間を減らされたらどうしよう。行動援護枠も考えていたのに、あてはまらなくなるかもしれない。

 わからない、という意識は警戒心を揺さぶります。
 
 係の人に、「手のかかる子です。何もできません。私も働けないし、大変なんです。」と力説し、できるだけ「重い」という心証を残そうと躍起になっている自分に気付きました

 その目的は果たせたようでしたが、なんとなく後味が悪かったんです。この気持ちの説明は、難しい。とにかく、「やっちまったなあ」感が残った。そして、過日書いた自己嫌悪が。

 本人のことを思えば、何もできないままでいるより少しずつできることが増える方がいいに決まっている。私自身もそう思っていろいろなことを教えてきたつもりでした。
 でも、窓口でのその一瞬だけは、「最重度のままでいてほしい」と考えてしまったのです

 「できることは多いが問題行動も多い障害者と、何も出来ないが従順・無抵抗な障害者。どちらの方が生きやすいですか。」

 これは、自分がブログを始める前から愛読していた某重度自閉症児のお母さんのブログのコメント欄に書いたことです。そのお母さんの答えは。

 「無抵抗で従順で何もできない人?(そういう人は) 虐待を受けることも多いのではないでしょうか。」

 目からウロコが落ちた・・・つもりだったのですが。

 障害の重さと生きやすさ、生きにくさ。何をもって何を測るのか。

 人のプライドとか、差別とか、生きがいとか。 何もかも、いったい何なのだろう。 考えなくても楽しく生きていけそうなことを、Kを育てている、ただそれだけで嫌というほど考えさせられる楽しいことの方だけ見ていようとしても、強引に顔をそちらへ向けられる。

 見てしまうと、目をそむけることはなかなかできないものですね。 

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
行政に対しての障害の説明は難しいですよね。
身体障害も“頑張れば出来る”とか“フォローがあると安心して出来る”とか“パターン別で分かれるけど基本出来る”とか微妙な行動能力も“出来る”とすると後が大変な場合があります。
色々な状況を考えて“出来ない”と判断すると、そこまで不自由でもないし…と罪悪感もあります。
でも行政の判断は“出来る”か“出来ない”の二者択一なので“安全な生活”を得るのには仕方がないのかな。
健常者の人からしたら“ずるい”と思われるのかな?
“障害者”と言う事に胸を張って生きているわけでもないので“障害に関する受け答え”にはいつもビクビク答えています(−−;
いそ
2006/09/18 23:59
はじめまして。検索てやってきました。
私の兄は自閉症で重度知的障害者(施設入所)です。両親も他界して私と夫で兄を支えています。
区分判定調査の時に立ち会って調査員の様子を見ていましたが、施設職員の話を聞いているだけです。
幸い(?)兄は調査員の前で機嫌が悪くなって、その方もやっと兄に支援の必要性を感じた・・・という具合です。
私にはこの区分判定がわかりません。
ただ、質問内容を聞いている限りでは、体が不自由な人ほど有利な感じがしますね。

健常者も高齢になれば、いつかはなんらかの障害をもつ可能性があるのですから、障害を恥じる必要はないと思います。
障害をもっているからこそ、人一倍わかることも多いと思います。
長々とすみません!!
まあちゃん
URL
2006/09/19 03:25
目をそむけることはできないですね。
ねばだん
URL
2006/09/19 08:02
分かります・・その割り切れないお気持ち。出来ることを増やそうと頑張ってやってきたのに、出来ることが増えれば必要な支援が受けられない・・ものすごい矛盾ですよね。私もこれを考えだすと思いっきり鬱にはまります。
でも、tomokoさんの考えは間違ってないと思うし、悩まれることも、もっともだと思うし、今まで頑張ってこられたことも全く筋が通っていると思います。なにより、いままで精一杯だったtomokoさんとご家族にこれ以上何かをしろと誰がいえるでしょうか?同じ立場だからこそ解ります。お互い毎日精一杯、石にかじりつく気持ちでやってきたのですものね。
そうそう、身体障害より知的障害は軽くでるようです。自閉症の場合、ランク4(施設入所には不可欠)をとるのは難しいとのこと。不服を申し立てても、1ランクは上がっても2ランクあげるのは至難の業と聞きます。これは本当に不公平。だからこそ窓口で力説されたのだとおもいます。間違ってないですよ。絶対に。
ちえのすけ
2006/09/19 09:52
この法律の矛盾は長いことかけて正していかなけらばならないのでしょうか。よくお母さんたちからよく聞くのは「国会議員の身内に自閉症の子でもいれば違うんじゃないの?」って言葉です。
本当はいくらでもやりようはあると思うのに、出来上がってくる法律は、何かなおざりで人ごとな感じのものになっている、そんな気がします。
知的障害者ももっとロビイストを送るべき時代になってきたかもしれません。「お情け」を待っているのは惨めだけど、その「お情け」すら来ない人がどんどん増えてきてしまいそうです。

2006/09/19 16:19
いそ様
 「できる」と「できない」のどちらにもあてはまらない困難さというものがあると思います。個人差が大きいので、そのすべてに適切に対応するのは難しいということはわかるのですが。もう少し時間と人手をかけてほしいですね。
tomoko
2006/09/19 19:53
まあちゃん様
 はじめまして。私の知人の成人知的障害者の親御さんも、たくさんの補足説明と本人の奇声等でやっとわかってもらえたようだと言っていました。全ての人が納得できる認定結果と支援を得ることができるのか、蓋を開けてみないとわからないというのが不安ですね。成人したきょうだいの方のお話は、今育てているきょうだい児への対応を考える上での勉強になります。よろしくお願いします。 
tomoko
2006/09/19 20:03
ねばだん様
 目をそむけてしまったら、我が子の未来はない。そんな気がします。
tomoko
2006/09/19 20:05
ちえのすけ様
 ありがとうございます。これから本格的に運用されてさまざまな不具合が表面化すれば、この法律も少しは方向修正される可能性があるのかな、とも思います。また、重いと認定されると経済的な負担はより多くなると聞いています。どうなることやら、10月が来るのがこわいです。
tomoko
2006/09/19 20:13
楓様
 たしか、今入閣している女性議員のお子さんが・・という話を聞いたことが。しかし、そうは思えない言動を見ていると、真偽の程はわかりません。
 以前、「みんなそれぞれ子供を連れて役所に行かない?」と提案した人がいましたが、実現はしませんでした。市議・県議レベルでもいい、立派な圧力団体になる方法はないものでしょうか。お金もないし。
tomoko
2006/09/19 20:18
うちの弟にも市役所職員さんの聞き取りがあったようです。ただ通ってる施設とわが家は市が違うので、対応が違うんですね。他の人はさっさと聞き取り調査もすんだのに、うちはまだ完了してないようで、母も困ってます。
 支援法が施行されて、関連本も徐々に出版され始めています。今私にできることは、それらを読んで勉強することかな(^^;。
 母の保護者仲間の中でも実際より障害が重いように言った人がいたそうです。みんな思うことは一緒だと思います。そんなに自分を責めないでくださいね。
Shin
2006/09/19 20:28
Shin様
 地域外の施設に通っていると、そんなに手間がかかるのでしょうか。施設の職員が立ち会って聞き取りをすることもあると聞いたのですが、そのあたりの関係かな。
 実際、判定する人も知的障害に詳しい人ではないこともあるようで、大げさに言ったほうがいいという意見は多いです。複雑な気持ちです。
tomoko
2006/09/20 13:02
tommokoさんの感じたことは間違ってないと思います。そうですか。同じ県で隣の市は行動援護をしてくれるんですね。この部分は各市町村の判断だから切り捨てられちゃうところもあるのかなあなんて思います。多分うちの市も大丈夫だとは思いますが。106項目の質問はおかしな点が多いですね。それから、蛇足ですが7月に某温泉地で開かれたPTAの大会の同窓会めいたものを行いたいとの連絡が私に入りました。一緒に行っていたtomokoさんもどうですか?
イソップ
2006/09/22 06:16
はじめまして。私は5才の障害のある子の母です。
ネットサーフィンしていたら、ここにたどり着きました。今度はゆっくり、また来たいと思います。
えこなな
2006/09/22 11:50
イソップ様
 行動援護というのは自治体主導ではないので、どこでも実施してくれますが、知的のみの場合かなりの重度であることが前提らしいです。そこからはずれると、子供の外出介助は地域の判断で実施する移動支援しかなくなってしまう。それがない、ということは・・・大変なことです。
 あの大会に参加されたとは、同郷の方?それとも、ああいう大会はどこ同時期開催なのでしょうか。同窓会のようなものがあるとしたら、多分事務局校の慰労会のような、関係者対象のものかもしれませんね。 
tomoko
2006/09/22 12:05
えこなな様
 はじめまして。いろいろ悩みはつきない日々ですが、退屈しのぎや憂さ晴らしに見ていただければ幸いです。重たい物はいっぱいあるけど、頑張りましょう。
tomoko
2006/09/22 12:08

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