障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS 自我ってやつが

<<   作成日時 : 2013/10/25 12:37   >>

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 Kは、泣きわめいたりひどい自傷があったりしたものの、基本的に理解できる指示には従ってくれる子だった。ただ、理解できることがあまりに少なかった。

 それでも理解できる指示が増えていくにつれ、まあそれなりになってきた。この調子でいけば割と対応しやすい人になってくれるかな、と思っていたわけですが。

 順調にお利口になってしまった(「しまった」って・・・)らしく、このところ結構自分の主張や要求を通したい、という意思を貫くようになったのだ。
 「だめ」と一度言えばあっさり諦めていたことを、諦めなくなった。行きたい所へ介助者の手を引いていくようになった。イエスとノーをはっきり表すようになった。障害を考慮したとしても15年前、いや10年前でいい、早く見たかった成長だわ。

 だって、20歳男性が真剣な目でこちらをじっと見ながらアンパンマンの絵本をがっちり掴んで離さない・・・という状況をどうすればいいのですか。

 それでも妥協はできない、時と場合により、ダメなものは絶対にダメ、ということはわかってもらわねばならない。がっちり絵本を掴んだ手を取り、しっかり目を見て低く静かに、でも厳しい声音で「今日は買いません」「ダメ」とひたすら言い聞かせる。根負けしてくれるまで続ける。絵本を取り上げても抵抗しなくなればこちらの勝ち。
 ・・・・・勝利はしても、すごく疲れる。

 力だけならもう絶対に勝てない。幼い頃から療育先や支援学校でよく言われた「言葉は交わせなくても、大人になるまでに力づくではなく説得が伝わるようにしましょう。」という言葉の重さがやっとわかった。やっと、だけど。

 それはそれとして。 
 アンパンマンは子供の成長過程で必ず通る道、とまで言われる。弟君も幼児期にかなり熱中したがそれなりに通り抜けた。Kは、十数年を経ても通り抜けることなくはまったままだ。今も絵本をうっとり眺めている。
 彼に癒しを与えてくださったやなせたかし先生、本当にありがとうございました。

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。
ブログ、初めて拝見しました。
障害者介護に興味があって(現実は老人介護を週1でするくらいなのですが)障害を持つかたって実際のところどういう感じなんだろうというところに興味があって…
いくつか記事を読みましたが、他人では計り知れないことばかりなんだろうな、でも気持ちのこもった素敵な文章だと思いました。
今後、介護職に本格的に就くかは決めかねているのですが、さらに興味がわきました。
ありがとうございました!
さち
2013/10/25 16:09
がっちり掴んだ絵本は、本屋さんにて、ですか?
なんか想像してしまいました(笑)

うちは、諦めが早くて受け身タイプです。
だから、イヤイヤ俺はこーしたいんだ!みたいなことが
小さい頃からありませんでしたので
周りからは、楽そうでいいわねーとか
大人しくて羨ましいと言われます。
が、そーなんだけど
他の面では色々大変な子育てでした。

でも、実は私には素直だったけど
ヘルパーさんや先生の言うことはきかない奴だったのです(^_^;)
ある程度は素直なんですが
衝動性が強い。
私はそんなこと知らなくて事実を聞かされて
ムッカー!としちゃいましたよ
今は、この相手によって態度が変わる息子に
どーしたらいいものかと考えています。

2013/10/26 01:16
さち様
 障害者福祉に興味を持っていただけたとのこと、とても嬉しいです。高齢者の介護とはまた異なる難しさもあり、積極的に関わろうという人は多くありません。でも、今お世話になっている施設の職員さん達を見ていると、理解してくれる人、しようと努力してくれる人の存在に力づけられます。そういうお仕事に進むか否かではなく、知って伝えてくださるだけでも本当にありがたいです。
tomoko
2013/10/26 15:29
桃様
 そう、本屋さんです。最近はそういう幼児のような頑固さがよく見られます。
 相手によって態度が変わる、っていうのもよくあることだと昔言われました。うちは、昔はヘルパーさんの言うことの方によく従っていたのですが最近は慣れもあるのかそうでもないようで・・・この先、親離れができるのかしら。
tomoko
2013/10/26 15:36
こんにちは。
我が家の二十歳の娘も同じです。最近少し、かしこくなってしまったのです(笑)。
根負けしてくれるまで続けて納得させて、やれやれと思った少し後に、また同じような場面が・・。無限ループです。ホント、心底疲れますが、「はいはい、またかいな」と恐ろしいことに慣れてきてしまいました(笑)。
人によって態度が違うのも、見ていて笑えるぐらいあからさま。それはそれで、一種の人間観察のようで、興味深く思える今日この頃です。
ところん
2013/10/29 09:59
ところん様
 お久しぶりですー。ああ、皆同じような道を通るのですね。「はいはい、またかいな」・・・まさにこの心境です。でも、面倒にはなったけど確かにちょっと面白い時もある。そういうところを楽しめばいいか、と思うようにしています。
tomoko
2013/10/29 12:26

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