障害児Kとおたく母の疾走日記

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help リーダーに追加 RSS 「狂い」の構造・・・面倒、は魔法の言葉

<<   作成日時 : 2008/10/01 12:26   >>

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本のご紹介。
 
「狂い」の構造 (扶桑社新書 19)    春日 武彦/平山 夢明 著  

 著者のひとり、平山氏は私の大好きな実話怪談シリーズの編者。ホラー小説でも傑作を多く書かれています。その平山氏が精神科医の春日氏と共に現代社会の狂気について語った一冊です。

 乳幼児を放置して死なせる、という事件の場合。子供を置いて遊びに行きたいと思ったら、自分達の親や託児所、シッターなどを利用して・・・というのが賢明な選択。
 しかし、車内に放置とかやっちゃう。結果として、子供は命を落とす。

 この場合、親は子供を虐待していたわけでも嫌っていたわけでもなく、ただ面倒だったのだろう、というのです。
託児所やシッターの手配をして、送迎して・・・そういう手順が。

 でも、放置した結果子供を亡くした事件はたくさんあるのに。
 それでも、「そういうこともあるだろうけど、多分大丈夫」みたいな根拠のない安心があるのだとか。

  本文より。
 ・・・「面倒くさい」。それと弟分の「疲れた」ね。とにかくそれで自分の理性を縛って酩酊させちゃう。狂気にとっては最高の餌。へたすりゃプルトニウム級のパワーを解放させちゃう。・・・

 最初は「帰ってきたウルトラマン」のヤメタランス現象みたいなものかと思っていたのですが、そんな暢気なものではないらしい。

 先のことを考える想像力がない。もしくは、想像できる最悪のケースを「面倒だから」「ま、いいか。なるようになる。」で終わらせて直視しない。
 
目先の「面倒」を避けられればとりあえずいいや、で思考停止。結果として、簡単に予測できるその先の最悪の「面倒」と関わることになる。
 
 でも、わかる気がする。他愛の無い例を挙げるてみる。
 
 Kにシュークリームを与える。手や指をクリームまみれにしてそのままクッションやテーブルに触って・・・という大惨事になる可能性大。
 しかし、「おしぼりを用意して待機する」、それ自体がどうにも面倒というかだるくてなんとなく放置。その結果の大惨事を他の家族に咎められた時に、「だって、疲れてたの」「面倒だったんだもの」しとしか答えない。


 こういう感じかな。とにかく、現代人に時に見られる異様な行動様式の解釈が興味深い。

 自我の肥大、面倒、雑、などをキーワードにしつつ、現代社会に散見する狂気について語り合う著者二人。犯罪史に残る殺人鬼についての考察も交え、実に楽しそうだ。

 そう、社会に少しずつ浸透していく「狂気」を、憂えているというより「キタキタキターーッ」とワクワクしながらその様を楽しんでいるように思えるのだ。

 そして、それを読みつつ「これはなんとかしなければ」というより「ああ、こういう世の中になっちゃったのね、ふーん」と暢気にしている自分もまた、ふとした狂気に絡めとられる可能性はある。タチの悪いヤメタランスが大量発生しているのかもしれない。


「狂い」の構造 (扶桑社新書 19)
扶桑社
春日 武彦/平山 夢明


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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
興味深い本ですね。tomokoさんの分かりやすいレビュー(ヤメタランス現象:笑)のお蔭で読まなくても内容が想像できるような気がします。息子もまだ小学生なのに二言目には「めんどくさい!」ですもん。確かに面倒くささを解消する為に誕生した便利なものって沢山ありますよね。身近なところではコンビニとネットがその集大成かな。これらがなくなったら困るなあと思っている段階で私もすっかりヤメタランスにやられていると思います。(汗

2008/10/02 09:08
つ様
 うちの次男も面倒なことは避けたい、という姿勢がチラチラしており、目先のことより少しは先のことを考えろ、と常々言っております。放っておくといつヤメタランスが・・・(大汗
 この本には、その「面倒」を食品偽装企業の経営者にもあてはめて「バルンガ病」と名付けています。ヤメタランスなんてまだまだ甘い、そのココロは・・・ぜひご一読を。
tomoko
2008/10/02 20:33

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