障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS こっちを向いて

<<   作成日時 : 2008/06/09 12:28   >>

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 「ずっと聞こえてるね。」
 「私が来た時から泣いてる。もう30分以上かな」

 「まだ泣いてる。」
 「全力で泣いてるね。」
 「体力、あるよね。」

 親の会の話し合いのために集まったお宅のご近所にある保育園から延々と聞こえる子供の号泣の声。横隔膜や声帯がどうにかなるのでは、と心配になりそうな勢い。

 「ああいう時って、あったよね。」
 「健常なきょうだいの方がひどかったな、うちは。」

 言われてみれば、Kも療育園にいるときは泣いて離れないということはほとんどなかった。
 というより、保護者行事で園を訪れて目の前に立ってもこちらを見ようともしなかった

 そりゃ、騒がれて張り付かれても困る。でも、こちらから顔を覗き込んでも視線さえくれない、というのはどうして
 悲しいとか寂しいとかを通りこして、ああ、これが障害児っていうものか、となんとなく乾いた納得をしたのを憶えている。

 障害の程度や種類による個人差もあるだろうけど、目を無理やりこちらに向かせてもその瞳は異次元を見ているように空ろで、ゆるりゆるりと視線をはずされた。
 泣き喚くのは、親を慕って、なんてかわいくてわかりやすい理由ではなく全く理解できないシチュエーションがほとんどだったな。

 だから、弟君が保育園に入った当初の「ママのとこにいくのー」の絶叫は実に新鮮だった。子供は親を求めるもの、なんていう育児書の言葉がやっと実感できたというか。

 そして、2人とも中学生になり私の背丈を追い越した今。

 あんなに「ママー」を繰り返していた弟はそんなこと知らん、とばかりにそっけなくなった。
 そのかわり、兄のほうは「少し離れてろ」と言いたくなるくらいに擦り寄ってくる。こちらの顔をじっと覗き込んでくる。今になって、何故。

 成長、と言っていいのかな。2人とも、それなりに。 

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障害児の視線の先には・・・
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みんなだいじなこどもたちだよ。
2008/06/10 12:52

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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちわ、障害児のオヤジです。

>目を無理やりこちらに向かせてもその瞳は異次元を見ているように空ろで、ゆるりゆるりと視線をはずされた。

ああ、やっぱりそうなんですね。うちのもそうです。異次元というのはうまい表現ですね。まるで催眠術をかけられたアニメのヒロインみたい、と個人的には思っています。

真っ暗闇でも平気で一人遊びする我が子。親がそばで声をかけてもにこりともせずたたづむ我が子。じっと私の顔をのぞき込むのは私のメガネを奪おうとするときだけ。

今更ながらでも、親を頼ってくれて良かったですね。(良かったのかな??)


http://blog.goo.ne.jp/asato_athome
障害児のオヤジ
URL
2008/06/09 13:50
>その瞳は異次元を見ているように

ほんとうに何を見ているのだろうね?
ワタシたち健常の人には見えない、「ほんとうのこと」を見ていたりして……(笑)。
dr.stonefly
2008/06/09 17:06
障害児のオヤジ様
 どこを見ているんだろうといつも思っていました。焦点が合っているのかいないのかさえわからない。本当に、暗くても明るくても同じなんですよね。
>催眠術をかけられたアニメのヒロインみたい
 まさにそのとおり。今は、親の後追いと童謡ビデオを見ていることだけはよくわかります。(笑)
tomoko
2008/06/10 15:17
dr.stonefly様
 「ほんとうのこと」ってなんなのだろう、普通の人は知ってはいけないことだから、それが見える人たちには言葉が与えられないのかな、なんて思いました。でも、時々はお父さんやお母さんの方も見て「こっちの世界」にも馴染んでほしいんだけどな。
tomoko
2008/06/10 15:20
はじめまして。
いつも記事読ませていただいて
います。
私にも自閉の子どもがいますが
確かに小さいころは、私を求めては
きませんでした。最近やっと
「ママ」を求めるようになり
本当にうれしいです。

ゆっくりだけれど、自閉症の子どもも
成長していっているのですね。

2008/06/11 09:07
花様
 はじめまして。ありがとうございます。小さい頃は、この子は親も他人も一緒、いやもしかしたら人と物の区別さえついていないのかもしれない、と思っていました。どんな形であっても親として慕ってくれるようになったことがとても嬉しいです。そんな成長をしっかり見てみてあげたいですね。
tomoko
2008/06/11 11:44

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