障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS 障害児親、願いの行方

<<   作成日時 : 2006/12/11 12:46   >>

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 障害児の療育の大きな目標。「成人後の自立」

 親亡き後に生活できるように。しかし、障害の重さによっても目指すところは違います。

 たとえばKのような最重度の障害者に、将来誰の手も借りずにひとりで生活していけるように、などというゴール設定はできません。親以外の人のケアを受け入れ、パニック等の問題行動を減らし、身辺自立を可能な限り確立して・・・というところを目標にしています。

 しかし、軽〜中度障害者の目標は違う。高くせざるをえない。自立支援法の社会では、障害の程度の認定区分によっては入所施設等の利用もできなくなるかもしれないし、介助者がほしければ家族、もしくは全額自己負担・・・ということになる可能性もあります。

 そんな想定もして地域で暮らすために、本当の意味での「自立」ができそうな人は「それなりの訓練」をしなければいけません。

 それには、ひとりで街を歩く練習も必要。信号を守る等の危険回避、寄り道をしない、お店で買い物をする。そして、周囲の人を不快にさせる行動はしない。ハードルはたくさんあります。

 簡単なお使い等で練習、最初は親が尾行して監視、少しずつ単独外出を・・・というのが親の希望なわけですが。

 しかし、物騒な世の中知的障害者の「ちょっと目を引く行動」は、今は「不審者」と判断されることもあります

 事実、様々なトラブルはある。また、そのために「何をするかわからなくて怖い」「そういう人をひとりで歩かせないで」という声も聞かれる。
 
 でも、ちょっとはらはらさせるひとり歩きをしている障害児者の親がすべて、子供をただ放置しているというわけではないのです。
 
 「ひとりで外に出したくなんかないよ。でも、それができなきゃうちの子は生きていけないかもしれないの。」 

 事件になってしまった障害者の例などを聞くたびに、親の心のジレンマは大きくなります。

 世間はもう昔のような生暖かい目で見てはくれない。脱施設、親もいなくなる、でもその後は?

 「自立してね」と追い立てられる。外を歩けば非難される。では、どこへ行けと?

 「私の生きている限りは手放さない。死ぬ時は連れて行く。」
         ・・・・・本気で考えたことがある、または考えている人はいると思います。

 「お金ならある。この子ひとりのために、私的な施設を作ってもいい。」
         ・・・・・考えてみたいけど。実現できる人が、どれだけいるのやら。


 安住の場所を求め、模索する家族の苦悩は続いています。 

 Kだって、どう見ても最重度とはいえ成人後はどう認定されるかわからない。冗談でしょ、みたいな認定を受けた人もいるし。他人事じゃないのです。

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障害児の自立相談・・・tomokoさんへのコメント兼ねて
「障害児親、願いの行方」について ホントにね・・障害児の親にとって、 「自立」って頭が痛いところです。 ...続きを見る
みんなだいじなこどもたちだよ。
2006/12/12 10:22

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
おはようございます。
少しまえ内輪の会で「生活保護の講演」を聞いた後の質問タイムのことです。一緒に聞いていた飲み友達の宇都宮大学のT教授が「そもそも、『自立』ということに疑問を持っているのですが……」、と質問しました。ワタシは直感で同感だと感じたので、Tさんに「意地悪な質問をするね」と茶化しました。
でも、後でよく考えたらTさんが「どう疑問をもっていたのか」、ワタシが「どう直感したのか」よく分からなくなってしまいました。今では、Tさんが『自立』について「どのように疑問をもっているのか」聞いておけばよかった、と反省しきりです。仕方がないのでワタシがどう直感したのか、考えています、が、なかなか言葉になりません。つまらぬコメントでごめんなさい。
dr.stonefly
2006/12/12 08:19
私の親もいろいろ考えたんだろうな。でもヘルパーを入れながら生活をする。今、親に対してできることかな。
みゆきちゃん
URL
2006/12/12 16:28
dr.stonefly様
 まさにその「自立」に対する疑問が、現在の障害者やその保護者の胸にあります。社会は、行政は彼らにどう自立してほしいのか。どこまでを求めているのか。そして、それが不可能だと思われる場合どうしたらいいのか。
 不可能だと決めてはいけない、と言われても、根性や努力でなんとかなるものではないケースも多いのが現実です。何かが少しずつ、でも確実に崩れている。やはりうまく言えないけど、周囲の人々の生活にそんな感じをおぼえます。
tomoko
2006/12/12 20:53
みゆきちゃん様
 親御さんは、今のみゆきちゃんの生活や日々の活動を見てきっと安心されているのではないかと思います。身体障害の方が日常生活に必要な支援を受ける時間数もだいぶ減らされたという話を聞きました。本当に、厳しい世の中になってきたようですね。
tomoko
2006/12/12 20:56
ママブログで検索して
遊びに来ました。

今日「障害児の作品展」に行って来ました!!
まだ、息子の障害を認識出来て無い
状態ですが、また遊びにきます。

よろしくお願いします♪
もも♪
URL
2006/12/13 03:20
もも♪様
 はじめまして。障害があってもなくても、重くても軽くても、子供には幸せになってほしいですね。うちも冬に作品展が予定されており、今学校では毎日製作活動があります。よろしくお願いします。
tomoko
2006/12/13 12:09
こんにちわ。始めまして。BlogPeopleから来ました。
k君のお母様のお言葉ひとつひとつ、とても重く
噛み締めながら読ませていただきました。
ありがとうございます。
私は妹が重度の障害者なのですが、年齢的には私と
変らないので一緒に生きていく上で
それはとても恵まれていると思います。
でも明日のことは、誰にもわからないので
それを考えると不安で眠れなくなります。
k君のお母様を見習って、私もぐだぐだ言わず
少し前だけを見るようにしますね。
寒いので、k君もお母様もお体ご自愛なさってください。
また覗かせてくださいね。
里美
URL
2006/12/13 14:08
昨日 学年の保護者会があり、卒業後の進路の話になりました。
上のお子さんを作業所に通わせてる方の 送迎食費諸々の雑費合わせて 月に4万ほどの支出があり 収入は1万ほどとの話に ため息をつき、それでも家に引き篭もるよりはという話に頷き
自立という言葉からは ほど遠い現実に 何だか暗くなりました。
うちも含めて軽度の子も多いが やはり一般の会社、事業所に就職は難しく たとえ仕事があったとしても 私のような普通のパートのおばさん並か それ以下の収入・・・
雇ってもらえたとしても人間関係につまづき・・
職場で求められてるのは勤勉さと素直さ なんて言われてもねぇ
親がいる内は何とかなっても その後は?そんな収入で自立?
あぁ みんな 感じてる事は同じなんだと・・・いつも明るく強い母達ですが 今回はちょっと ため息まじりの集まりでした。 
ますけ
2006/12/13 23:27
里美様
 はじめまして。里美さんのブログからは、義務とかきれいごとでなく、心から妹さんを守ろうとしているお気持ちが伝わってきます。世間からみればひとくくりの障害者でも、家族にとってはかけがえのない人ですよね。毎日一緒に笑っていたいです。よろしくお願い致します。
tomoko
2006/12/14 20:05
ますけ様
 そうなんですよねえ。引きこもるよりは、と思うけれど。年金でまかなえるように支出の限度額は調整されている、ということですが計算どおりにいかないのが人の生活だしそんな計算ができない当事者だって多いのに。
法律を定める人は、現場を一度見てほしいものです。
 障害児の親たちは多分、今同じようなことに不安を感じているのではないでしょうか。
tomoko
2006/12/14 20:12
初めまして。
初めてカキコします。

>「私の生きている限りは手放さない。死ぬ時は連れて行く。」

私が以前勤めていた知的障害者入所更生施設で現実にありました。

今年の春先のことです。
自宅に帰省していた50代の子が80代の母親に殺され、母親も自殺。残された父親は・・・。その後は知りません。

知っている方だったので、本当にびっくりしました。

今現在私は、高齢者関係の施設に勤めているのですが、「“福祉”って何?」ということを考えさせられる出来事でした。福も祉もどちらも幸せ、という意味があると勉強したような気がするのですが、現実は・・・。

まとまりのない文章ですみません。
またお邪魔します。
ふゆ 
2006/12/15 23:43
ふゆ様
 はじめまして。福祉という言葉には、正直いってなんとなく暗くて地味なイメージがあります。地味に一生懸命生きている人達に手を差し伸べるべき福祉、でも最近なんとなく違う、と感じます。こういう事件は、表面に出てこないものも含めればきっと少なくないのでしょうね。世の中が妙な方向に進んでいる今、考えてしまいます。また、お暇な時に覗いてくださいね。
tomoko
2006/12/16 13:00

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