障害児Kとおたく母の疾走日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 障害児を就学させるということ

<<   作成日時 : 2006/11/06 13:09   >>

トラックバック 0 / コメント 8

 就学年齢の障害児を育てている親御さんには、心休まらぬ季節。今頃になると、Kの就学で悩んだ日々が思い出されます。  

ノーマライゼーションとかインクルージョンとか。障害児を授かっていなければ、多分一生を通じてあまり関心を持つことのない言葉だったかもしれません。 

 Kが就学する時、彼の状態や障害の重さから、我が家は迷わず養護学校を選択しました。

 就学時検診の判定で養護学校を勧められても、最終的には親の判断が優先されます。だから、Kを地元の小学校の特学なり普通学級なりに入れることも、粘れば可能だったかもしれません。

 簡単に養護学校という選択をするのはどうか、という声もありました。

 「子供のうちから障害の有無で垣根を作ることない環境が理想。いずれ社会はノーマライゼーションに向かう。重い障害の子も隔離せず、これから健常児にもその存在を知らしめていけば、理解は少しずつ深まります」

 いいお話だと思います。でも、よく考えてみると。

 たとえばKが健常児に混じって入学する。しかし、その時点ではまだ子供たちにノーマライゼーションの心とか障害に対する理解とかは多分完成していません。

 彼らは、Kを通してそれらのことをこれから学んでいくということになります。少しずつ

 ヘタレといわれてもいい、親としては、かなり怖いです。

 いじめとか誤解とか、ドラマみたいな苦悩を乗り越えなければ、多分「理解を得る感動のクライマックス」はやってこないでしょう。その頃には学齢期を終えているかもしれない。

 理想の社会を作るため、健常児に思いやりの心を教えるための触媒、というか教材になれ、と言われたような気がしてしまったのです。 

 未来の障害児と、よりよい社会のために、我が子を最前線に送り出す。そんな勇気はありませんでした。誤解を恐れない言い方をさせてもらえば、「うちの子に、人柱になれということですか」と聞きたかった。

 率先して先鞭をつけるべきだったのでしょうか。でも、言葉も解さず身の回りのことも殆ど自立していない、情緒不安定で泣いてばかりだったKに、健常児や軽度の障害児の中で何をしていろというのでしょう。
 
 「健常児の影響で伸びることもあるんだよ」・・・・・そうかもしれない。でも、Kは明らかにそういうタイプではないと思えました。これは、その後の指導者も同様に感じたそうです。

 Kひとりではなく、きちんとした計画のもとに同じような障害の子を何人か・・・というようなものなら考えたかもしれません。
 
 就学問題で悩み、それぞれの選択をしている親御さんも、皆子供本人のことを最優先して道を進んでいるはずです。ひとりひとりに適不適がある。障害の状態も違う。どんなに障害が重くても、障害者の理想社会を作るために・・・と、そこまでの使命感は湧きませんでした。 

 障害者全体の将来のことを考えていないエゴと言われてしまうのだろうか。でも、就学は、いえ、K自身の人生は彼の為のものです。社会の為のものではありません。 

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
確かにねえ・・難しいですよね〜、悩みますよね、就学。去年の今ごろまじに神経性胃炎でした(^^;)
でもtomokoさんの考えも分かります。私も「普通学級でいけるのでは?普通判定がでたのに特殊学級を希望されるなんて珍しい」と教育委員会より言われた母ですから・・やはりまだまだ理解がない現在、我が子の安定を考えるとね〜。親の見栄、エゴを捨てて選択できれば、それぞれの親の判断が結局は正しい。そう思います。
そういえばミクシィで「腐女子」と検索かけると、けっこうコミュニティがヒットしましたよ(^^;)「結婚しても腐女子」とか「主腐連」とか「全特撮」「ヲタ主腐友の会」とか。結婚しても趣味って大事ですよね〜♪
ちえのすけ
2006/11/07 16:55
今思うと、家のたっくんは良く普通判定が出たなと思います。まあお姉ちゃんと一緒に通いたいと思っていた彼のことですから、普通判定が出なければ、その頃から就学相談所と格闘することになりそうですね。
今はもうお姉ちゃんも卒業したので、見学に行った身障学級に入りたいと思っている彼。振り回されている両親です、はい。早く手続きに行かなくちゃと思っている私です。
チハル
2006/11/07 18:20
ちえのすけ様
 子供にとって最善と思って選び、親としてその後のフォローをしっかりやっていく覚悟があるならそれがベストの選択だと思います。なにより、子供本人が心穏やかに学べる環境においてやりたいと思いました。
 「腐女子」という言葉を初めて聞いた時、その表現の的確さに感心したものです。既に市民権を得ていますしね。
tomoko
2006/11/07 20:05
チハル様
 きちんとわかるお子さんの場合、本人にも納得してもらわなければいけないから、場合によっては大変ですね。本人、親、教育委員会、それぞれがきちんと話し合って、いい方向に向かえるといいですね。
tomoko
2006/11/07 20:11
人柱じゃない まったくその通りだなと思います。
本来ノーマライゼーションは家族が考えて達成することではなく行政なりが行うことですが中々現状はノーマライゼーションという概念が親や本人等に重くのしかかっているのが現状だと思います。。そして現状において親が子供を思って選択したことはそれが正解だと思います。まだまだ障がいを持っている人間が行きにくい社会が許容してくれる受け皿が小さい世の中ですが少しでも環境が良い方向に向かえばいいですね^^
btjss733
URL
2006/11/10 00:43
btjss733様
 ありがとうございます。障害が軽く、たとえば本人が「近所の子と一緒に学校に行きたい」などと主張していたなら考えたかもしれませんが、明らかに個別の指導や見守りが必要な子を、本人のためになるのかわからない荒波の中に投げ込むことはできませんでした。行政に余裕が見えない今は、個々の親が理解を求めるしかないのでしょうね。
tomoko
2006/11/10 12:52
娘はダウン症で普通学級に通う小学6年生。
いじめもなければ、差別もありませんでした。

何が起きているのか分からない閉鎖的な養護
学校の先生の方がよほど怖いと思います。

クラスの友達から学ぶことも多いし、人との
接し方を学ぶのは友達以外にありません。


maimai
2008/08/27 10:40
maimai様
娘さんにはいちばんの選択だったのでしょうね。親御さんの努力が伺われます。
 うちの子は、少なくとも就学当時は身辺のことはほぼ全介助、人との交流がストレス、という状態でした。でも、養護学校の個別指導で現在は見違えるように成長してくれました。
 でも、その「現在」が多分maimaiさんの娘さんの就学当時くらいの発達段階と思われます。それでも、当時は想像できなかった成長です。
 子供の状態も、学校の対応も、人により場所により違います。我が子に合っていると判断した環境で親と子と指導者が心から信頼し合って率直な提案をすることが大切、と思ってきました。
 娘さんには普通学級が合っており、maimaiさんの選択が正しかった。
 この記事で取り上げたのは、あくまでうちの子の場合、ということで養護学校無条件で礼賛というわけでもないし、私個人のの不安を表現しただけで、普通学級で必ず嫌な思いをすると決め付けているわけでもありません。誤解させてしまったとしたら、申し訳ありませんでした。
tomoko
2008/08/27 11:47

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
障害児を就学させるということ 障害児Kとおたく母の疾走日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる