障害児Kとおたく母の疾走日記

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zoom RSS NHK「障害者自立支援法3ヵ月」を見て

<<   作成日時 : 2006/07/05 13:03   >>

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 どこぞからミサイルが何発飛んでこようが、とりあえず私が今考えているのは昨夜のこの番組についてです。

 論点は以下のとおり。

 T 応能負担から応益負担へ
   ・・・必要な介助を受けねば生きられない人が受けるサービスも「益」といわれるのか。

 U 負担に耐えられず作業所や施設を退所する人も少なくない
   ・・・本当に「自立」を「支援」しているのか

 V 障害程度区分認定は信頼できるのか
   ・・・親が考えるより軽度に判定されがち


 T、Uについては以前から論じられてきたことです。

負担といっても実際にかかる費用の一割でしょ、と言われるかもしれません。しかし、収入そのものが普通の人よりはるかに少ない人たちです。

 障害ゆえに収入が低い(数千円〜1,2万円程度の工賃+年金)。そしてその障害をカバーしてもらうこと(食事、排泄などの、生きるために最低限必要な介助)にさえ以前よりお金がかかる。 

 また、確かに負担は年金の範囲でまかなえるようにうまく計算されてはいます。でも昨夜の番組中で紹介されていた障害者は、楽しみに使っていたわずかな小遣い分がすべて新しい負担に回ってしまい、食事さえ制限していました。

 生かさず殺さず、ってことでしょうか。

 仕事ができない重度障害者はデイサービス等に通って生活を充実させていたけれど、工賃も出ないし、家に閉じこもっている日が多くなった人もいるようです。

 しかし、親の会、わが「母親戦隊」の沈着冷静なサブリーダー(戦隊ならブルー、合体ロボアニメなら2号機乗り、女子高でモテるタイプ・・どうでもいいか)がぽつりと言い放ちました。

 「・・・でも世間一般の人たちは、それくらいの負担はしてもいいんじゃないの、って思ってるんだよ。」

 言われて見れば。障害者と殆ど関わりを持たない人々からしたら、「何らかのサービスを受けているなら代価は払うのが当然」の方が常識です。障害者の立場から訴えているさまざまな事情を詳しく聞く機会も多くないでしょう。

 もちろん、本人だって家族だって全ての援助を無条件・無償で受けられて当たり前なんて思っていないです(多分)。 お金が充分稼げれば、公的な援助はなくても私的に手厚い介護契約を結びたいです。でも、そんな余裕がある人は多くない。

 直接関わりがなければ積極的に知りたいとも思わない。私がとりあえず今ミサイルについてのニュースを見ていないように。

 「障害福祉は税金の無駄遣い」と口に出して言う人もいるのだから、考えて見れば納得。

 つまり、この法律を作った人たちだって障害者に不利益を与えようとか意地悪をしようとかは全く思っていないのです
 「こんなもんじゃないの?」という、好意的な気持ちの方が大きいけれど、当事者の実態を掴みきれていなかったというところですか。

 障害者本人のオブザーバーもいたと聞きましたが、「公的な場所で意見を述べられるレベルの人」が多かったのかな。よくわからないけれど。

 ならば、その「あまり関心のない一般の人々」に実情を知ってもらうことから始めなければならないようですまた、できることなら、立法に携わる人々はその法律の影響を大きく受ける人々の実態を精査して取り組んでいただきたいです。

 さて、お腹にたまっていたものは出したから、ミサイル関係のニュースをじっくり見るとしますかね。

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タイトル (本文) ブログ名/日時
「障害者自立支援法」を「健常者優しさ支援法」に変えよう!!
 NHKの「クローズアップ現代」という番組で「障害者自立支援法」施行後の「仕事をする障害者」の様子を放映していた。酷い法律とは聞いていたが、実際に障害者や作業所に接してないワタシにとって「酷い」ということのリアリティがなかった。30分程度の番組をみたとこで、ほんとのとこは何も解らないと思うのだが、それでも違和感を押さえきれなかった。  番組では、障害者自身にも経費等1割負担がかかり、法が施行させるまで働いていた職場(作業所)を辞めなければならない事例や、障害者が一般企業の仕事にいかに順応... ...続きを見る
dr.stoneflyの戯れ言
2006/07/05 18:07

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
私もビデオに撮って見ましたよ〜。すごく考えさせられました。
この法律は「一般就労できる程度の障害者」にはジョブコーチがついたりして、いい部分もあるけれど、どう頑張っても一般就労が難しい、作業所や福祉施設で生きなければいけない人々へは、かなり負担がきついのではないかと思います。親や親族が裕福で、らくらくと赤字を補填できるような人々ならば入所し続けることもできるのでしょうが・・障害者のあいだにも、「生活の格差」が広がっていくように思えてなりません。
ちえのすけ
2006/07/05 18:32
これからもっと声をあげていかないと、うやむやにされそうで怖いですね。弱者を救済できるかどうかは社会の成熟度のバロメータ…などと言っても、現実には障害がなくたって暮らしがキツイ人がいるのですから、我が儘ばかり言えないのもわかります。
でも、まだまだだなぁ…って感じますよね。ただ、こうやって法律ができることで、一般の人たちにも報道される機会が増えることくらいのメリットはあるかなと思ってます。
一般の人の意識を変えるのは難しいです。我が身にならなきゃわからないのが本音でしょう。こんな話を聞きました。近所の人たちが親切にしてくれたので、障害者のことをもっとわかってもらおうと詳しく話そうとしたら「おたくのお子さんだから関わるけど、障害に興味があるわけじゃない」と断られたそうです。
それでも身近に障害者がいることを受け入れてくれてるだけましなんだと思いますけどね。

2006/07/05 19:01
月曜日のクローズアップ現代と火曜日の福祉と2日連続で障害者自立支援法の番組を見ました。
不満爆発ですよね。
自分のブログで色々書きました!
中田の引退が頭の中から飛んじゃいましたよ(−−)
自分も障害者ですが、生活に介助が必要な障害者をあまり知らないので実情はわかりません。
それを障害者の生活の実情を知らない行政が勝手に決めた法律が、なんで障害者のためになるというんでしょうか。
ジョブコーチ制度はとてもいい制度だと思いますが、自分にジョブコーチが付くと他の障害者の人の負担が増える。もしかしたら“生きる”事に支障をきたす人がいる。
その事を知った上で、誰がジョブコーチを必要とするんでしょうか。

知れば知るほど、本当に情けない法律です。

いそ
2006/07/05 20:44
はじめまして。記事を拝見させていただきました。
障害者自立支援法、これは障害者の負担を増やすだけなのではないでしょうか。僕も今まであまり障害のことを知らなかったように、一般の認知度もまだまだ低いのかもしれません。だから立法府の人達も適切な配慮ができずにいるのでしょう。おっしゃる通り、立法府の方々は法律の与える影響というものをよく考えてもらいたいですね。
賢祐
URL
2006/07/05 22:05
気が付かなくて、見れなかった私です。
でも皆さんが言っていらっしゃるように、自立支援法という名前が浮いているような気がしてならない法律です。払える人、払えない人、確かにあるかもしれませんが、必要な援助の量の判定がいまいち少なくされているように感じ、だから援助を受けるために今まで楽しみに回していたお金を援助を受けるために回さなくてはいけなくなっているように感じます。なんだか納得いかない法律です。
チハル
2006/07/06 16:24
私も番組に気づかなかった一人です。
こちらはミサイルの射程範囲内、しかも例の国に近いところなので(笑)、けっこう役所はばたばたしてたみたいです。ニュースでしてました。
 法律のせいで、弟の給料は4千円ダウン、ボーナスもなしです。しかも作業所に支払うお金はかなりアップ。弟の気分転換の意味もあるので、作業所を退所させる気はさらさらありませんが、非常に納得いきません。
「普通の人」というカテゴリーにあてはまらない人間はいらない、ということなんでしょうか。なんだかお上の「俺についてこれる奴だけついてこい」みたいな面を見せられたようで怖いです。
Shin
2006/07/06 20:07
ちえのすけ様
 ああ、そうですね、「障害者間生活格差」。出てきても不思議ではないかもしれません。一般的にいわれる格差社会がこんなところにまで作られるとは思いませんでした。お金なんか必要なだけあればいいと思っていましたが、障害者が一生を穏やかに暮らすために必要なお金ってどれくらいなのでしょうね。
tomoko
2006/07/06 21:17
楓様
 うわあ、そのご近所の人達、爽やかなくらい正直(笑)。でも、悪い人達ではないのはわかります。
 障害者ではないけれど、頑張っているのにきつい生活の人から見れば「年金が貰えるだけいい」ということになるのでしょう。福祉の恩恵は、必要としない人から見るとそのありがたみとか意味とかは分かり難いようですね。難しいです。
tomoko
2006/07/06 21:31
いそ様
 そちらの記事も読ませていただきました。番組を見た後は、「これ、本当にこのままいいのかな」という疑問で頭が一杯でした。確かにいい点もあるようです。でも、とりあえず当事者から見ると悪い点しか見えない。行政側の説明も下手だと思います。不安を取り除こうとして手を加えた点がかえって不安を煽っている。中田の引退など考えている気分にはなりませんでしたね、確かに。 
tomoko
2006/07/06 21:45
賢祐様
 はじめまして。私も猫をなでるのは大好きです。
法律の勉強をされているとのこと、もしも将来法律に関係するお仕事に就かれたら、大きな声をあげられないマイノリティの声をひろってくださる人にぜひなってください。
tomoko
2006/07/06 21:52
チハル様
 必要な援助の量を決める判定基準についても番組中で触れていたのですが、私の身近で判定を受けた人の話によると、判定の内容以前に判定に携わっている人々がことごとく障害についての知識・認識が不足していた、と嘆いていました。恐ろしい話です。必要な人に必要なだけの援助がきちんといきわたることを祈るばかりです。
tomoko
2006/07/06 21:57
Shin様
 おお、射程距離内!ならば役所はもうてんやわんやでしょう。弟さんも、実際に影響を受けているのですね。でも、障害者が日中通うところというのは単に仕事をするという以上の意味がある場所だから、よほどの事情がない限りやめさせたくはないですよね。障害者を社会に出したいのか、締め出したいのか、よくわからない法律になってしまっている感じです。
tomoko
2006/07/06 22:05

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